ウコン

 ウコンは、ショウガ科に属する植物。お酒を良く飲む方の肝臓に良いサプリメントと思っている方も多いのではないでしょうか。でも、ウコンの別名は、ターメリックとも呼ばれ、おなじみカレー粉の主成分です。カレー粉と聞けば、ぐっと身近に感じますよね。さらに、カレー粉としてだけでなく、ウコン色素(クルクミン:curcumin)は、沢庵、マーガリン、バター、高価なサフランの代用としてブイヤベース、パエリア等の着色料(食品添加物)として用いられています。
 ウコンの成分でもっとも代表的なのは、このクルクミンですが、その他、精油成分、各種ミネラル、食物繊維などを含み、いろいろな効果が期待できるといわれています。炎症を抑える作用等を示すとされるクルクミン等のクルタミノイドは秋ウコンに、精油成分は春ウコンに多いとされ、春と秋で使い分けられています。
 一般的には、胃液分泌を高め、胃粘膜を保護する働きがあることから、香辛料として食欲不振の改善、健胃効果を期待して使用されたり、肝機能強化、胆汁排泄促進作用を期待しての使用も多いようです。相互作用としては、ウコン中のクルクミンが血小板凝集抑制作用をもつとされており、抗凝血薬の作用が増強する可能性があるので、血液を固まりにくくする薬を飲んでいる方は、ウコンの使用は必ず医師に確認してから使用するようにしましょう。
 また、ウコン中の成分で注意したいのが豊富に含まれるミネラルについてです。特に鉄は商品間で差がありますが、かなり多く含まれていますから、ある種の抗生物質や、骨粗鬆症の薬など一緒に取ると薬の作用が弱まってしまうことがありますから、ウコンと薬は、服用時間をずらしたほうが良いでしょう。現在、肝機能障害がある人は、ウコンの使用は医師の指導のもとで検討してからにしてください。ウコンに豊富に含まれる鉄分が、C型肝炎や非アルコール性脂肪肝炎を悪化させるかも知れません。食品だから安全と考え、漠然と使用するのではなく、やはり、その成分、働き、注意することなど、様々な情報をもとにその使用には慎重であってほしいと思います。