ガラナ

 北海道のコンビニエンスストアやスーパー。コーラの隣に、色もパッケージもコーラとよく似た飲み物が並んでいることがあります。
 正体は、ガラナ飲料。日本ではもともとコーラに対抗する飲み物として、各地で製造販売されていましたが、コーラの人気に押されて劣勢に・・・。北海道ではコーラの普及が遅れたこともあって、ガラナ飲料が定着したといわれています。

 ガラナは、アマゾン川流域原産の植物。古くからこの地方では、疲労回復や強壮、興奮作用のある飲み物として用いられてきました。
 ガラナの種子には、2.5~7.5%(平均は5%前後)のカフェインが含まれています。コーヒー豆は1~2%といわれますから、かなり多い量であることがわかります。そのほか、テオブロミンやテオフィリンといったカフェインと似た作用をもつ成分も含まれています。
 カフェインの効果は、眠いときのコーヒー、疲れたときの栄養ドリンクなどで実感している人も多いと思いでしょう。頭をすっきりさせ、一時的に疲れを忘れさせてくれますね。
 しかし、摂りすぎると、吐き気や胃痛、頭痛、動悸、イライラ、不眠などの副作用がみられることがあります。カフェインは多くの医薬品(痛み止め、かぜ薬、鼻炎薬など)にも配合されていますから、成分の重複には注意が必要です。
 さらにカフェインは、多くの薬剤(H2‐ブロッカー、喘息治療薬、抗菌薬、抗うつ薬など)と相互作用があることも知られています。胃潰瘍や胃炎、心臓の病気、不眠症や不安神経症、うつ病などの症状を悪化させるおそれもありますから、服用中の薬剤や治療中の病気がある人は、ガラナなどのカフェインを含むサプリメントは控えたほうがよいでしょう。もちろんコヒー、コーラ、ガラナ飲料などカフェインを含む飲料の飲みすぎにも注意が必要です。